東京都行政書士会世田谷支部所属・目黒区在住の特定行政書士です。

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建設業許可の廃業届とは?提出が必要なケース・期限・必要書類を東京都向けに解説

建設業許可の廃業届とは?提出が必要なケース・期限・必要書類を東京都向けに解説
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建設業をやめることになったとき、「建設業許可の廃業届は必要?」「許可の有効期限が切れるまで待ってよい?」「全部廃業と一部廃業は何が違う?」と迷う事業者は少なくありません。

建設業許可の廃業届は、許可を受けた建設業を廃止した場合などに、許可行政庁へ提出する重要な届出です。提出すると、許可の有効期限を待たずに許可取消しの手続きが進みます。届出の要否を誤ると、許可を残したままにしたり、反対に事業承継や業種変更で使える選択肢を失ったりするおそれがあります。

この記事では、東京都知事許可を中心に、建設業許可の廃業届について、提出が必要なケース、届出人、提出期限、必要書類、全部廃業と一部廃業の違い、提出前の確認事項を行政書士が整理します。事業をたたむ場合だけでなく、法人化・事業承継・業種整理を検討している方にも役立つ内容です。

建設業許可の廃業届とは

建設業許可の廃業届とは、建設業法に基づき、許可を受けた建設業者に廃業等の事実が生じたときに提出する「廃業届(様式第二十二号の四)」です。東京都の最新の手引では、変更届・廃業届の必要書類と様式が別に案内されています。

ここでいう廃業は、会社を解散する場合だけを指すものではありません。許可を受けている建設業そのものをやめる場合、個人事業主が死亡した場合、法人が合併で消滅した場合、破産や解散に至った場合なども対象です。

廃業届が受理されると、許可の有効期間満了を待たずに、該当する許可が取り消されます。したがって、今後も別会社や別の許可業種で建設業を続ける予定がある場合は、廃業届を提出する前に、承継・変更・新規許可の手続きを含めて全体像を確認することが大切です。

廃業届の提出が必要な5つのケース

建設業許可の廃業届が必要となる代表的なケースは、次の5つです。届出をする人は事由によって異なります。

1.許可を受けた個人事業主が死亡した場合

個人事業主が死亡した場合は、相続人が廃業届を提出します。建設業の営業を相続人がそのまま引き継げるとは限らず、許可の承継制度を利用できるか、新たに許可申請が必要かを確認します。契約中の工事、前受金、下請代金、労災・社会保険なども同時に整理しましょう。

2.法人が合併により消滅した場合

合併によって許可を持っていた法人が消滅した場合は、消滅法人の役員であった者が届出人となる扱いがあります。存続会社が建設業を続ける場合でも、許可が自動的にそのまま移るとは限りません。合併の形態や許可の承継認可の可否を、登記・契約・許可の3つの面から確認します。

3.法人が破産手続開始の決定を受けた場合

破産手続開始の決定を受けた場合は、破産管財人が届出人となります。会社の代表者が通常どおり廃業届を出せるとは限らないため、裁判所の決定書など、届出人の資格を確認できる資料が必要になることがあります。

4.合併・破産以外の理由で法人が解散した場合

株主総会の決議などにより法人が解散した場合は、清算人が廃業届を提出します。履歴事項全部証明書や閉鎖登記簿など、解散・清算人の事実を確認できる資料を準備します。解散登記だけで建設業許可の手続きが完了するわけではない点に注意してください。

5.許可を受けた建設業を廃止した場合

個人事業主または法人が、許可を受けている建設業をやめた場合です。会社を残したまま建設業だけをやめるケースも含まれます。建設業以外の事業を続ける場合でも、建設業許可を使わない状態になったのであれば、廃業届の要否を確認します。

提出期限はいつまで?

廃業届は、廃業等の事実が生じた日から30日以内に提出するのが基本です。死亡、合併、破産、解散、建設業の廃止では、事実の発生時点や届出人が異なります。特に法人の解散・清算や破産が関係する場合は、登記・裁判所手続きとの前後関係を整理して、期限を過ぎないようにします。

「許可の有効期限が近いから、更新しなければ自然に終わる」と考えるのは危険です。実際に建設業を廃止した日、許可業種を一部だけやめた日、営業所を閉鎖した日などにより、必要となる届出が変わります。判断に迷う場合は、許可通知書、現在の営業内容、工事契約の状況を揃えて早めに相談しましょう。

廃業届を出す前に確認したいこと

  • 完成前・引渡し前の工事が残っていないか
  • 今後も建設業を続ける法人・個人が決まっているか
  • 全部廃業か、一部業種だけの廃業か
  • 営業所、経営業務の管理責任者、営業所技術者等の状況はどうなっているか
  • 許可取消し後に必要な新規許可・承継認可・変更届がないか

全部廃業と一部廃業の違い

全部廃業の場合

許可を受けているすべての建設業をやめる場合は、廃業届(様式第二十二号の四)を提出します。たとえば、東京都知事許可で複数業種の許可を持つ会社が、建設業から完全に撤退するケースです。法人を解散するか、会社を残して別事業へ移るかによって、登記や税務の手続きも変わります。

一部廃業の場合

許可業種のうち一部だけをやめ、残りの業種を続ける場合は、一部廃業として廃業届に加え、変更届出書(様式第二十二号の二)の第二面などが必要となることがあります。廃止する業種に関係する営業所技術者等を削除するのか、別の業種を引き続き担当するのかによって、追加書類が変わります。

たとえば、専任の技術者が退職したため一つの業種を維持できなくなった場合、単にその業種を廃業するだけでなく、他業種への配置、営業所の体制、許可要件を確認します。残す許可業種まで失わないよう、提出前に許可全体を点検することが重要です。

必要書類と様式

東京都知事許可の全部廃業では、基本的に廃業届(様式第二十二号の四)を使用します。東京都都市整備局の「建設業許可 手引、申請書類等」ページでは、PDF・Excelの様式、記載要領、記載例が公開されています。提出時点の最新版をダウンロードしてください。

事案により、次のような確認資料を求められることがあります。

  • 許可を受けていた事実を確認できる許可通知書や許可番号の資料
  • 法人の解散・合併・消滅を確認できる登記事項証明書、閉鎖登記簿
  • 清算人、破産管財人、相続人など届出人の資格を確認できる資料
  • 一部廃業に伴う変更届出書、営業所技術者等に関する書類
  • 行政書士が代理提出する場合の委任状など

添付書類は廃業事由、許可の種類、全部廃業・一部廃業の別、提出者によって異なります。ネット上の古い記載例をそのまま使わず、東京都の最新手引と窓口案内を確認してください。書類の押印、代理人記入欄、郵送時の送付票なども改定されることがあります。

東京都で提出するときのポイント

東京都知事許可の廃業届は、東京都都市整備局の建設業課が案内する方法で提出します。窓口提出、郵送受付、電子申請の対象は手続きごとに異なるため、最新の手引・郵送案内・電子申請案内を確認するのが安全です。大臣許可の場合は、東京都ではなく関東地方整備局など、許可行政庁が変わります。

郵送する場合は、送付票、正本・副本、返信用封筒などの要否を確認し、控えを手元に残します。受理後に許可取消しの公告や通知が行われることもあるため、提出日と書類一式を記録しておくと、将来の許可申請や取引先への説明にも役立ちます。

東京都の公式資料は、建設業許可の手引・申請書類等で確認できます。国土交通省も、廃業届の提出により許可行政庁が満了日を待たずに許可を取り消すことを案内しています。

廃業届を提出する前に行政書士へ相談した方がよいケース

  • 会社を解散せず、建設業だけをやめるか迷っている
  • 事業を家族・役員・別会社へ引き継ぐ可能性がある
  • 複数の許可業種のうち一部だけを廃止したい
  • 専任技術者や経営業務の管理責任者が退職・死亡した
  • 未完成工事、下請契約、前受金、瑕疵対応が残っている
  • 建設業許可を廃止した後、別法人で新規許可を取りたい

廃業届は「事業をやめるから出すだけ」の書類に見えますが、提出後は許可の有効期間が残っていても、その許可を使えなくなります。承継や一部廃業であれば、廃業届を急いで出す前に、実現したい事業の形を確認することが先です。

東京都の建設業許可・廃業届を、状況に合わせて整理しませんか?

全部廃業・一部廃業・事業承継のどれが適切か、許可業種と営業所の状況を確認しながら、必要書類と提出の流れをわかりやすくご案内します。

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まとめ:廃業届は「出す前の確認」が重要

建設業許可の廃業届は、許可業種を廃止したとき、個人事業主の死亡、法人の合併・破産・解散などに提出します。提出期限は原則として事実発生後30日以内で、東京都知事許可では様式第二十二号の四を基本に、事由と全部・一部廃業の別に応じた書類を準備します。

一方で、事業承継や法人化、許可業種の整理が目的なら、廃業届以外の手続きで対応できる可能性があります。提出後に「本当は許可を残したかった」とならないよう、許可通知書、許可業種、営業所、技術者、未完成工事の状況を整理してから判断しましょう。

東京都で建設業許可の廃業届・変更届・承継認可の判断に迷ったときは、専門家へ早めに相談することで、期限と書類の漏れを防ぎやすくなります。

よくある質問

Q.建設業をやめたら、会社も解散しなければなりませんか?

A.いいえ。会社を残して建設業だけをやめることもできます。ただし、許可の廃業届、法人の事業目的、契約・税務・社会保険などを分けて確認してください。

Q.許可の更新をしなければ廃業届は不要ですか?

A.更新しない理由と、実際に建設業を廃止した時期によって判断が変わります。許可期限、進行中の工事、今後の受注予定を確認したうえで、許可行政庁または行政書士に相談してください。

Q.一部の工事業種だけやめる場合は?

A.一部廃業として、廃業届のほか変更届出書や営業所技術者等に関する書類が必要になる場合があります。残す業種の許可要件に影響するため、業種ごとに確認しましょう。

※この記事は2026年8月時点の公開資料をもとに、東京都知事許可を中心に一般的な流れを解説したものです。個別案件では許可行政庁の最新案内をご確認ください。

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