東京都行政書士会世田谷支部所属・目黒区在住の特定行政書士です。

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行政書士萩本昌史事務所
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建設業許可に使える資格一覧|29業種の営業所技術者要件を確認【2026年】

建設業許可に使える資格一覧|29業種の営業所技術者要件を確認【2026年】
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結論からいうと、建設業許可に使える資格は「資格名」だけでは判定できません。取得した級・種別、申請する29業種、一般建設業か特定建設業か、資格取得後の実務経験の有無まで組み合わせて確認する必要があります。たとえば同じ2級施工管理技士でも、土木・鋼構造物塗装・薬液注入、建築・躯体・仕上げなどの区分によって対象業種が変わります。

この記事では、2026年8月時点の国土交通省・東京都の公表資料をもとに、建設業許可の営業所技術者等(旧・専任技術者)になれる主な資格を分野別に整理します。資格証を見ながら「どの業種の許可を申請できるか」「資格だけで足りるか」を確認したい建設会社、一人親方、法人化を検討中の方が対象です。

建設業許可の資格一覧を見る前に押さえる3つの前提

1.資格を置くのは「営業所技術者等」

建設業許可を受ける営業所には、許可業種に対応する知識・経験を持つ営業所技術者等を原則として専任で置きます。以前は「専任技術者」(略して「専技」)と呼ばれていましたが、2024年12月13日施行の改正建設業法により、一般建設業では「営業所技術者」(法第7条第2号)、特定建設業では「特定営業所技術者」(法第15条第2号)と呼ばれ、両者をまとめて「営業所技術者等」といいます。呼称が変わっただけで、求められる要件そのものは変わっていません。検索結果や古い手引では旧称の「専任技術者」が残っているため、同じ制度を指す言葉として読み替えてください。

資格者がいるだけでは足りず、その人が営業所に常勤し、専らその職務に従事できることが必要です。同一法人であっても他の営業所の営業所技術者等を兼ねることはできず、退職などで後任が不在になると許可要件を欠くため、資格者の採用・異動は申請後の維持管理にも直結します。

2.一般建設業と特定建設業では資格要件が違う

区分主な資格ルート注意点
一般建設業(営業所技術者)①国家資格等(1級・2級、技能検定、登録基幹技能者など)/②指定学科卒業+実務経験/③10年以上の実務経験2級の種別、技士補、技能検定は資格取得後の実務経験が別途必要な場合がある
特定建設業(特定営業所技術者)①1級国家資格・技術士・大臣認定/②一般建設業の要件を満たす者で、元請として請負代金4,500万円以上の工事について2年以上の指導監督的実務経験がある者土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の指定建設業7業種は②が使えず、1級国家資格・技術士・大臣認定に限られる

指導監督的実務経験は、発注者から直接請け負った(元請の)1件4,500万円以上の完成工事について、工事現場主任・工事現場監督のような立場で技術面を総合的に指導した経験をいい、工期の合計が2年(24か月)以上必要です。1件の工事につき1名しか認められないため、契約書や施工体系図での裏付けが不可欠です。

3.資格と許可業種は1対1ではない

建設業許可は29業種に分かれます。1つの資格で複数業種を担当できる例がある一方、「名称が似ているから使える」とは限りません。施工管理技士は検定種目と級、2級は種別まで確認します。技能検定は職種・作業名と合格級、資格取得時期、取得後の実務経験を確認します。

資格証を見ても対象業種を判定できない方へ

資格名・級・種別、工事経歴、希望する許可業種を整理すると、申請可能性と不足資料を早く確認できます。

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建設業許可に使える主な資格一覧【分野別早見表】

次の表は、申請実務で確認することが多い資格群を分野別にまとめた早見表です。実際の対象業種は資格の級・種別・取得時期により異なるため、表だけで最終判断せず、東京都都市整備局「建設業許可(申請・変更)の手引」の「技術者の資格(資格・免許及びコード番号)表」と照合してください。

資格・資格群関連する主な許可業種判定のポイント
土木施工管理技士・技士補土木、とび・土工、石、鋼構造物、舗装、しゅんせつ、塗装、水道施設、解体など1級・2級、2級の「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」を区別。解体工事業は平成27年度以前の合格者だと解体工事の実務経験1年以上または登録解体工事講習の受講が必要。技士補(第一次検定合格)は実務経験との組合せを確認
建築施工管理技士・技士補建築、大工、左官、とび・土工、石、屋根、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、熱絶縁、建具、解体など2級は「建築」「躯体」「仕上げ」で対象業種が異なる。解体工事業は平成27年度以前の合格者だと解体工事の実務経験1年以上または登録解体工事講習の受講が必要
電気工事施工管理技士電気工事1級・2級を確認。電気工事業は指定建設業のため、特定建設業では1級(または技術士・大臣認定)に限られる
管工事施工管理技士管工事1級・2級を確認。管工事業も指定建設業のため、特定建設業では1級等が必要
電気通信工事施工管理技士電気通信工事1級・2級を確認。電気通信工事業は第一次検定合格+実務経験ルートの対象外
造園施工管理技士造園工事1級・2級を確認。造園工事業も指定建設業
建設機械施工管理技士土木、とび・土工、舗装級と対象工事を資格表で照合
建築士建築、大工、屋根、タイル・れんが・ブロック、内装仕上一級は上記5業種、二級は建築・大工・屋根・タイル等、木造は大工と、対象範囲が異なる
技術士土木、電気、管、鋼構造物、機械器具設置、電気通信、造園、水道施設、清掃施設、解体など技術部門・選択科目と総合技術監理部門の対応を確認。選択科目がある場合は登録証に加えて合格証明書の添付が必要
電気工事士・電気主任技術者電気工事第一種電気工事士は実務経験不要。第二種電気工事士は免状交付後3年以上、電気主任技術者(第一種~第三種)は免状交付後5年以上の実務経験が必要(いずれも一般建設業のみ)
電気通信主任技術者・工事担任者電気通信工事電気通信主任技術者は資格者証交付後5年以上の実務経験。工事担任者は「第一級アナログ通信及び第一級デジタル通信の両方」または「総合通信」で、令和3年4月1日以降の試験合格者・養成課程修了者・総務大臣認定者に限り、資格者証交付後3年以上の実務経験が必要
給水装置工事主任技術者管工事免状交付後1年以上の実務経験が必要(一般建設業のみ)
消防設備士消防施設工事甲種・乙種いずれも対象で、類による限定はない。一般建設業の要件のみで、特定建設業の要件にはならない
技能検定合格者大工、左官、とび・土工、管、タイル、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、熱絶縁、建具、造園、さく井など職種・作業名、1級・2級等を確認。2級は合格後3年以上(平成16年3月31日以前の合格者は1年以上)の実務経験が必要
登録基幹技能者登録講習の種類に対応する建設業平成30年4月1日以降、講習修了証に「主任技術者の要件を満たすと認められる」旨の記載があるものが対象。旧様式の修了証は講習種別ごとに可否を確認
解体工事施工技士解体工事一般建設業のみ。合格年度にかかわらず、解体工事の実務経験1年以上の証明または登録解体工事講習の受講が必要

この一覧で重要なのは、「資格を持っている=すべての関連業種で即申請できる」わけではない点です。東京都の資格区分表では、◎が特定建設業・一般建設業の両方に使える資格、○が一般建設業のみ、△が一般建設業のみでかつ合格後に1級は3年・2級は5年の実務経験が必要な資格(技士補=第一次検定合格者)を表します。合格証明書の日付と、工事請負契約書・注文書・請求書などで証明できる期間を並べて確認しましょう。

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資格がなくても一般建設業許可を取れる3つのルート

国家資格がない場合でも、一般建設業の営業所技術者になれる可能性があります。資格一覧に自分の資格が見当たらないときは、次の順番で確認します。

  1. 指定学科卒業+実務経験:高等学校・中等教育学校の指定学科は卒業後5年以上、大学・短期大学・高等専門学校の指定学科は卒業後3年以上です。専修学校(専門課程)は原則5年以上ですが、専門士・高度専門士であれば3年以上となります。大学院や職業訓練校、各種学校は対象外です。
  2. 10年以上の実務経験:申請業種について原則10年以上の実務経験を、工事資料と在籍資料で証明します。
  3. 技術検定の第一次検定合格+実務経験:令和5年7月1日から、1級第一次検定合格者は合格後3年以上、2級第一次検定合格者は合格後5年以上の実務経験で認められるようになりました。ただし指定建設業7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)と電気通信工事業はこのルートの対象外で、検定種目と業種の対応も限定されるため個別確認が必要です。

実務経験ルートで難しいのは、経験年数より「何の工事を、どの立場で、いつ行ったか」を客観資料で裏付けることです。会社名だけが記載された請求書や、工事内容が「改修工事一式」としか分からない資料では、希望業種の経験として認められるか追加説明を求められることがあります。

自社の資格で申請できる業種を判定する5ステップ

  1. 請け負う工事を具体化する
    「リフォーム」ではなく、内装仕上、管、電気、大工など実際の施工内容に分解します。
  2. 必要な許可業種を決める
    一式工事の許可があれば専門工事を自由に請け負える、という理解は誤りです。土木一式・建築一式の許可があっても、その専門工事業の許可がなければ、軽微でない専門工事を単独で請け負うことはできません。
  3. 資格証の正式名称・級・種別を確認する
    合格証明書、免状、登録証などを用意し、略称ではなく正式名称で照合します。
  4. 一般・特定と実務経験の追加要件を確認する
    2級・技士補・技能検定などでは、資格だけで完結せず1年、3年、5年等の経験を加えるケースがあります。
  5. 常勤性と証明資料を確認する
    健康保険・厚生年金の加入状況、住民税資料、雇用関係、営業所への勤務実態など、申請先が求める確認資料を揃えます。

資格確認でよくある失敗

  • 2級施工管理技士の種別を見落とす:土木・鋼構造物塗装・薬液注入、建築・躯体・仕上げでは対応業種が異なります。
  • 資格取得前の経験を当然に加算する:資格区分表で△が付く資格や、免状・資格者証の交付後の実務経験が求められる資格は、合格発表日や免状交付日が起算点になります。取得前の経験は算入できないため、起算点を間違えないようにします。
  • 現場の資格と営業所の要件を混同する:営業所技術者等と主任技術者・監理技術者は役割が異なります。2024年12月13日から一定要件で兼務できる特例がありますが、自動的に兼務できるわけではありません。
  • 一式工事の資格で専門工事も全部カバーできると思う:建築一式・土木一式は複数専門工事を総合的に企画・指導・調整する業種で、専門工事の許可とは別です。
  • 退職・異動後の後任確認が遅れる:営業所技術者等の不在は許可の維持に影響します。変更予定が分かった段階で後任候補を確認します。

申請前チェックリスト

  • 希望する建設業の種類を29業種から特定した
  • 一般建設業か特定建設業かを決めた
  • 資格証の正式名称・級・種別・取得日を確認した
  • 追加の実務経験年数が必要か確認した
  • 工事内容・請負期間・請負金額が分かる資料を整理した
  • 資格者の常勤性・雇用関係を示す資料を確認した
  • 複数営業所や現場との兼務の可否を確認した
  • 資格者が退職した場合の後任候補を把握した

よくある質問

Q1.2級施工管理技士がいれば建設業許可を取れますか?

一般建設業では営業所技術者の要件を満たせる可能性があります。ただし検定種目・種別に対応する許可業種に限られます。特定建設業については、指定建設業7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)は1級国家資格・技術士・大臣認定に限られるため2級では足りません。それ以外の業種は、一般建設業の要件を満たしたうえで元請4,500万円以上の工事に関する2年以上の指導監督的実務経験を証明できれば、特定営業所技術者になれる場合があります。

Q2.第二種電気工事士だけで電気工事業の許可を取れますか?

第二種電気工事士は、免状交付後3年以上の電気工事に関する実務経験を加えることで、一般建設業の営業所技術者として認められます(第一種電気工事士は実務経験なしで認められます)。なお電気工事業は指定建設業のため、特定建設業では1級電気工事施工管理技士や技術士等が必要です。また建設業許可とは別に、電気工事業法に基づく登録・届出が必要になる場合もあるため、両制度を分けて確認してください。

Q3.資格者を他社から借りて申請できますか?

名義だけを借りる申請はできません。営業所技術者等には営業所への常勤性と実態ある雇用関係が求められます。社会保険資料など形式面だけでなく、勤務実態も説明できる状態が必要です。

Q4.1人で複数の許可業種を担当できますか?

同一営業所で、保有資格や実務経験が複数業種の要件を満たす場合は、1人が複数業種の営業所技術者等を兼ねることができます。ただし同一営業所内で同一業種について複数の営業所技術者等を置くことはできず、他の営業所との兼務も認められません。現場との兼務は別途要件を確認します。

Q5.資格証を紛失していても申請できますか?

申請では合格証明書・免状等の写しを求められるのが通常です。発行機関に再交付や合格証明の手続きを確認し、申請前に準備してください。資格名や合格年度が曖昧なままでは業種判定もできません。

まとめ|資格名・級・種別・実務経験をセットで確認する

建設業許可の資格一覧は、資格名を見つけて終わりではありません。希望業種、一般・特定の区分、級・種別、追加実務経験、常勤性までつながって初めて申請要件を満たします。特に2級施工管理技士、技士補、技能検定、電気・通信・給水関連資格は、追加経験や対象範囲の確認が重要です。

「この資格で申請できる?」を申請前に解決

資格証と工事経歴を確認し、対象業種・不足する実務経験・必要資料を整理します。東京都の新規、更新、業種追加、変更届を一貫してご相談いただけます。

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参考資料

本記事は2026年8月10日時点の公表資料をもとにした一般情報です。資格の適用範囲、実務経験の認定、必要な確認資料は、資格取得時期、申請業種、工事内容、申請先により異なります。個別案件は所管行政庁または建設業許可を扱う専門家へ確認してください。

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