東京都行政書士会世田谷支部所属・目黒区在住の特定行政書士です。

事務所概要

行政書士萩本昌史事務所
代表者 特定行政書士 萩本昌史
所在地 東京都世田谷区北烏山7-25-8-401
TEL  03-6783-6727
FAX  03-6750-2225
お問合せ
Mail       contact@office-hagimoto.com
WEB  https://office-hagimoto.com
https://shoubou.tokyo.jp
休業日 土曜・日曜日・祝日

防災管理者の選任とは?対象建物・資格・選任届出の流れを東京都向けに解説【2026年版】

防災管理者の選任とは?対象建物・資格・選任届出の流れを東京都向けに解説【2026年版】
目次[閉じる]

「防災管理者を選任しなければならないと言われたが、誰を選び、いつまでに何を届け出ればよいのか分からない」――オフィスビル、店舗、共同住宅、複合用途の建物では、このような相談が少なくありません。

防災管理者は、火災だけでなく、地震などの災害による被害を軽減するための防災管理業務を担う責任者です。防火管理者と似た名称ですが、制度の対象となる建物、必要な資格、消防計画との関係を整理しておく必要があります。

この記事では、東京都内の事業者・建物管理者に向けて、防災管理者の選任が必要になる建物、資格要件、選任届出の流れ、実務上の注意点を、初めて担当する方にも分かるように解説します。

結論:防災管理者の選任は「建物の用途・規模・管理形態」で判断します

防災管理者の選任が必要かどうかは、会社の規模や従業員数だけで決まるものではありません。建物の用途、階数、延べ面積、収容人員、管理権原の分かれ方などを確認し、法令上の対象となる防火対象物・建築物に該当するかを判断します。

対象となる場合は、一般に次の3点を一体で整えることが重要です。

  • 資格要件を満たす防災管理者を決める
  • 防災管理者選任届出書を所轄消防署へ提出する
  • 地震等の災害を想定した消防計画を作成・変更し、必要な届出を行う

建物全体の管理者とテナント側の管理者が分かれている場合は、全体の消防計画や統括防災管理者との関係も確認します。自社だけの判断で進めると、必要な届出が抜けることがあるため注意が必要です。

防災管理者とは?防火管理者との違い

防災管理者は、地震その他の災害による被害を軽減するため、建物内の避難誘導、情報収集・伝達、救出・救護、訓練などの防災管理業務を進める担当者です。一方、防火管理者は、火災の予防、初期消火、避難誘導、消防訓練などを中心に消防計画を実行します。

対象建物では、防火管理者と防災管理者を別々に選任する場合もあれば、資格や業務上の要件を満たす同一人物が兼任する場合もあります。名称が似ているため、「防火管理者を届け出ているから防災管理者も不要」とは限りません。

項目 防火管理者 防災管理者
主な対象 火災による被害の防止 地震等の災害による被害の軽減
主な業務 火災予防、初期消火、避難訓練 避難、情報伝達、救出・救護、防災訓練
確認事項 防火管理者の資格・選任 防災管理者の資格・選任、消防計画

実際の適用関係は建物の用途・規模等により異なります。防火管理と防災管理を一緒に確認することで、担当者の重複や届出漏れを防げます。

防災管理者の選任が必要になりやすい建物

防災管理者の選任対象は、一定規模以上の高層建築物や、用途・規模から多数の利用者が滞在する建物などです。たとえば、次のような建物では早めの確認が必要です。

  • 高層のオフィスビル、店舗、ホテル、病院、学校など
  • 複数のテナントが入る大規模な複合用途建物
  • 収容人員が多く、災害時の避難誘導や情報伝達に組織的対応が必要な施設
  • 建物全体の管理権原が複数に分かれ、統括防災管理の検討が必要な施設

ただし、建物の高さや「大きそう」という印象だけでは確定できません。用途、階、延べ面積、収容人員、テナントの使い方、管理権原者の区分を確認し、所轄消防署の予防課に相談するのが確実です。

防災管理者になるための資格

防災管理者には、建物の規模や用途に応じた講習修了資格など、法令上の要件があります。防火管理者の資格があっても、防災管理者として必要な資格を当然に満たすとは限りません。

候補者を決めるときは、次の順に確認するとスムーズです。

  1. 対象建物に必要な防災管理者の区分を確認する
  2. 候補者が必要な講習を修了しているか、修了証を確認する
  3. 勤務地・勤務時間・役職から、災害時に実際に対応できるかを確認する
  4. 防火管理者、統括防火管理者、統括防災管理者との役割分担を整理する

外部の有資格者を選任できるか、建物所有者・管理会社・テナントのどこが管理権原者になるかは、建物ごとに確認が必要です。名義だけを借りるような選任では、実際の防災体制が機能しません。

防災管理者選任届出の流れ

1. 建物情報と管理権原を整理する

まず、建物名称・所在地・用途・階数・延べ面積・収容人員、所有者と管理者、テナントの範囲を一覧にします。既存の防火管理者選任届、消防計画、建物全体の消防計画があれば、内容と提出状況も確認します。

2. 候補者の資格と実務対応力を確認する

講習修了証などの資格資料だけでなく、勤務実態や連絡体制も確認します。災害は営業時間外に起きる可能性があるため、代理者、連絡網、夜間・休日の対応方法まで決めておくと安心です。

3. 防災管理に対応した消防計画を整える

防災管理者を選任するだけでは足りません。地震発生時の初動、館内放送、避難誘導、エレベーター停止時の対応、帰宅困難者への対応、救出・救護、訓練計画などを、建物の実態に合わせて消防計画へ反映します。

4. 防災管理者選任届出書を提出する

必要事項を記載し、資格を証明する書類などを準備して、所轄消防署へ提出します。自治体や消防署の運用、電子申請の可否、添付書類の扱いは変わることがあるため、提出前に確認しましょう。

5. 届出後の訓練・点検・見直しを実行する

届出が受理された後も、消防計画に沿った訓練、避難経路の確認、防災設備の点検、テナントへの周知が必要です。人事異動、用途変更、レイアウト変更、テナント入替えがあった場合は、選任状況や消防計画を見直します。

よくある間違いと注意点

  • 防火管理者を選任済みだから安心だと思う:防災管理者の選任要否は別に確認します。
  • 資格証だけ確認して終わる:災害時に現場へ連絡・参集できる体制が必要です。
  • テナント単位だけで判断する:建物全体の消防計画や統括防災管理との関係を確認します。
  • 届出後に計画を更新しない:人員・用途・設備・避難経路が変われば、計画も実態に合わせます。
  • 防災管理とBCPを混同する:防災管理は消防法令上の体制、BCPは事業継続の計画です。連携させつつ、役割を分けて整理します。

東京都で確認するときのチェックリスト

次の項目を準備してから消防署へ相談すると、確認が早く進みます。

  • 建物の所在地と所轄消防署
  • 建物用途、階数、延べ面積、収容人員
  • 所有者・管理会社・テナントの管理権原
  • 現在の防火管理者、防災管理者、統括管理者の選任状況
  • 既存の消防計画・全体の消防計画・訓練記録
  • 候補者の資格、勤務状況、緊急連絡先
  • 用途変更、入居、移転、工事、レイアウト変更の予定

「防災管理者 選任」の手続きだけを切り取るのではなく、建物全体の消防・防災体制として確認することがポイントです。

専門家に相談するメリット

防災管理者の選任は、届出書1枚を作るだけの手続きではありません。建物の用途・規模、管理権原、資格、消防計画、訓練や点検の運用を一つの流れとして確認する必要があります。

行政書士などの専門家に相談すれば、手続名が分からない段階でも、建物情報と期限から必要な届出を整理できます。防火管理者の選任、消防計画の作成・変更、自衛消防訓練、点検報告などが同時に発生している場合は、漏れを防ぐためにも有効です。

まとめ:選任の要否は早めに確認しましょう

防災管理者の選任で大切なのは、次の4点です。

  1. 対象建物に該当するかを用途・規模から確認する
  2. 必要な資格を持ち、実際に対応できる候補者を選ぶ
  3. 防災管理を反映した消防計画と選任届出を整える
  4. 訓練・点検・人事異動・用途変更に合わせて継続的に見直す

建物の条件によって必要な書類や運用は変わります。東京都内で「防災管理者を選任すべきか」「防火管理者と兼任できるか」「どの届出をいつ出すか」を整理したい場合は、早めに専門家へご相談ください。

防災管理者の選任・消防計画をまとめて確認したい方へ

建物の用途・規模・管理権原を確認し、必要な届出、資格資料、消防計画、訓練・点検まで一緒に整理します。手続名が分からない段階でも構いません。

消防・防災手続の専門サイトで詳しく見る →

行政書士萩本昌史事務所へ初回相談(30分無料) →

相談時は、建物所在地、用途・規模、現在の管理者、届出期限が分かる資料をご用意ください。

よくある質問

防火管理者と防災管理者は同じ人でもよいですか?

要件を満たし、実際に必要な業務を担える場合は兼任が検討されます。ただし、資格区分や建物の管理体制によって判断が変わるため、選任前に所轄消防署へ確認してください。

防災管理者の選任届出はいつまでに必要ですか?

選任が必要となる事由や建物の状況により確認事項が異なります。入居・開業・用途変更・担当者の交代が決まった時点で、必要書類と期限を所轄消防署に確認するのが安全です。

小規模な事務所でも防災管理者は必要ですか?

建物の用途や規模、入居している建物全体の条件によって異なります。自社の床面積だけで判断せず、建物全体の情報を確認してください。

相談前に何を準備すればよいですか?

建物の住所、用途、階数、延べ面積、収容人員、所有者・管理会社・テナントの関係、既存の消防計画や選任届の写しがあると、確認がスムーズです。

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

関連記事 Relation Entry