東京都行政書士会世田谷支部所属・目黒区在住の特定行政書士です。

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行政書士萩本昌史事務所
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防火管理者の変更届とは?退職・交代で必要な選任(解任)届出と東京都の手順【2026年版】

防火管理者の変更届とは?退職・交代で必要な選任(解任)届出と東京都の手順【2026年版】
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防火管理者が退職した、人事異動で担当から外れた、テナントの責任者が交代した――このようなときに気になるのが「防火管理者の変更届は必要か」「消防計画も作り直すのか」「いつ、どこへ提出するのか」という問題です。

結論からいうと、防火管理者を交代する場合は、原則として防火・防災管理者選任(解任)届出書を管轄の消防署へ提出します。新しい防火管理者が決まった後は、消防計画作成(変更)届出書の提出も必要になることがあります。担当者が不在のまま営業を続けると、届出だけでなく、避難訓練や消防計画の実施体制にも空白が生じます。

この記事の要点

  • 防火管理者の交代は「変更届」という名称ではなく、選任(解任)届出書で手続きする
  • 退職・異動の日が決まったら、後任選びと資格確認を先に進める
  • 防火管理者を変更する場合は、消防計画作成(変更)届出書も同時に確認する
  • 東京都では窓口・郵送・電子申請が利用できるが、資格や建物の状況によって扱いが異なる

防火管理者の変更届は何を提出する?

一般に「防火管理者の変更届」と呼ばれているものは、正式には防火・防災管理者選任(解任)届出書です。前任者を解任し、新任者を選任したことを一つの届出で消防機関に知らせます。

東京消防庁の案内では、防火・防災管理者を選任(解任)する場合に、管轄消防署へこの届出書を提出するとされています。新しい防火管理者には、消防計画の作成・変更、避難訓練、火気管理、消防用設備等の維持管理に関する連絡調整など、防火管理上必要な業務を行わせます。

届出書の提出先は、建物の所在地を管轄する消防署です。会社の本店所在地や担当者の住所ではなく、防火対象物の所在地を基準に確認してください。

どんなときに変更手続きが必要になる?

次のようなケースでは、まず防火管理者の選任状況と届出内容を確認します。

状況 確認する手続き 実務上の注意
前任者が退職した 前任者の解任・後任者の選任 退職日までに後任候補を決め、空白期間を作らない
人事異動で担当から外れた 選任(解任)届出書の見直し 役職名だけでなく、実際に業務を行える常勤性・権限を確認
テナントの店長・責任者が交代した テナント部分の届出を確認 建物全体の統括防火管理との関係も確認
法人の代表者が変わった 管理権原者の変更に該当するか確認 単なる定期的な人事異動は扱いが異なる場合がある
防火管理者は変わらず消防計画だけ変更した 消防計画作成(変更)届出書 人員、用途、避難経路、訓練計画の変更を反映

特に注意したいのは、代表者が変わった場合です。東京消防庁のFAQでは、定期的な人事異動に伴う代表者変更について、管理権原者の変更に当たらないものとして防火管理者選任の届出を出し直す必要がないとする案内があります。一方、所有者・賃借人・営業主体が変わるなど、管理権原そのものが変わる場合は別の確認が必要です。形式だけで判断せず、契約関係と実際の管理権限を整理しましょう。

変更時に必要な書類と添付資料

1 防火・防災管理者選任(解任)届出書

前任者の解任と後任者の選任を記載する基本書類です。建物の名称・所在地、管理権原者、選任・解任する人の氏名、選任・解任年月日などを正確に記入します。変更日が曖昧なまま提出すると、前任者がいつまで責任を負い、後任者がいつから業務を開始するのかが不明確になります。

2 資格を証する書面

後任者が防火管理者の資格要件を満たすことを示す書面を添付します。一般的には防火管理講習の修了証等の写しを用意します。建物の用途、収容人員、延べ面積などにより甲種・乙種等の区分が変わるため、「以前に講習を受けたから大丈夫」と決めつけず、対象建物に必要な資格区分を確認してください。

なお、東京消防庁は2026年4月1日から、東京消防庁以外の機関で取得した資格を含め、資格を証する書面に関する電子申請の取扱いを変更しています。最新の電子申請条件や必要データは、提出前に東京消防庁の案内を確認するのが安全です。

3 消防計画作成(変更)届出書

防火管理者が変わると、消防計画の作成担当者や連絡体制、訓練の責任者が変わります。そのため、消防計画作成(変更)届出書も併せて確認します。消防計画の本文に前任者の氏名が記載されている、避難誘導係や通報連絡係が実態と違う、緊急連絡網が古い、といった状態を放置しないことが重要です。

防火管理者そのものを変更しない場合でも、用途変更、従業員数の増減、避難経路の変更、組織変更などによって消防計画の内容が変わる場合は、消防計画の変更届出だけが必要になるケースがあります。

東京都での提出方法と手順

ステップ1 建物の管理権原と必要資格を確認する

最初に、建物所有者、賃借人、店舗運営者など、誰が防火管理上の管理権原者なのかを確認します。複数テナントが入るビルでは、各テナントの防火管理者と建物全体の統括防火管理者の関係も確認が必要です。

次に、用途・収容人員・面積から防火管理者の選任義務と資格区分を確認します。小規模な事務所でも、建物全体の用途や他テナントとの関係により判断が変わることがあります。

ステップ2 後任者を決め、引継ぎを行う

後任者には、資格だけでなく、消防計画に基づく業務を実行できる立場と勤務実態が必要です。選任後すぐに対応できるよう、次の資料を引き継ぎます。

  • 最新の消防計画と避難経路図
  • 直近の自衛消防訓練・避難訓練の実施記録
  • 消防用設備等点検結果と不備事項
  • 火気使用設備、危険物、厨房等の管理状況
  • 消防署への過去の届出控え、指導事項、連絡先
  • 従業員・テナント向けの緊急連絡網

ステップ3 届出書を作成する

防火・防災管理者選任(解任)届出書には、前任者と後任者、選任・解任の日付を記載します。後任者の資格を証明する書面を準備し、消防計画の変更があれば消防計画作成(変更)届出書も作成します。

書類の作成例や様式は、東京消防庁「防火・防災管理者選任(解任)届出書/消防計画作成(変更)届出書」で確認できます。

ステップ4 管轄消防署へ提出する

提出方法は、消防署窓口への持参、郵送、電子申請です。窓口や郵送で控えが必要な場合は、正本・副本の部数や返信用封筒の要否を確認します。電子申請は便利ですが、資格の種類や添付書類の形式によって対象外になることがあります。

東京消防庁の防火管理ポータルでは、「防火管理者を選任する(変更する)」場合に必要な届出と、「防火管理者は変更しないが消防計画を変更する」場合の届出が整理されています。提出前に防火管理ポータルの届出案内を確認しましょう。

提出期限はいつ?変更日との関係

防火管理者の選任届出について、東京消防庁FAQは「明確な期限はないが、遅滞なく届出を」と案内しています。実務では、前任者が退職・異動してから後任者を探すのではなく、変更予定が分かった時点で準備を始めるのが基本です。

届出が遅れると、消防計画の責任者、訓練の実施者、消防署からの連絡先が現場と一致しません。特に、退職日と後任者の選任日との間に空白がある場合は、管理権原者が暫定的な対応体制を整え、管轄消防署へ相談してください。

「変更があったら何日以内」と機械的に考えるより、変更日から遅滞なく、営業・管理の実態に合う状態にすることが大切です。東京消防庁のFAQはよくある質問から確認できます。

よくある失敗とチェックリスト

  • 防火管理者が退職したのに、選任(解任)届出を出していない
  • 後任者の講習修了証を確認せず、資格区分が合っていない
  • 選任届出は出したが、消防計画の氏名・緊急連絡網を更新していない
  • テナント責任者の交代だけだと思い、建物全体の統括体制を確認していない
  • 会社の代表者変更と管理権原者変更を同じものとして処理している
  • 郵送提出で副本の返送が必要なのに、返信用封筒を入れていない
  • 電子申請できると思い込んだが、資格証明書の形式が対象外だった

提出前は、次の順番で確認すると漏れが減ります。

  1. 建物所在地から管轄消防署を特定する
  2. 管理権原者と防火管理者の関係を整理する
  3. 後任者の資格区分と勤務実態を確認する
  4. 選任(解任)届出書と資格証明書をそろえる
  5. 消防計画・避難経路図・緊急連絡網を更新する
  6. 提出方法と控えの受領方法を確認する
  7. 提出後、社内・テナントへ新しい担当者を周知する

防火管理者の変更を行政書士へ相談するメリット

防火管理者の交代は、届出書1枚を出せば終わるように見えて、実際には建物用途、管理権原、資格、テナント構成、消防計画の内容を一緒に確認する必要があります。特に、複合用途ビル、店舗・飲食店、事務所の入居替え、管理会社の変更が絡む場合は、必要書類の判断を誤りやすい分野です。

行政書士へ相談する場合は、建物の所在地、用途、延べ面積、収容人員、現在の防火管理者、変更理由、変更予定日、既存の消防計画と届出控えを準備してください。資料がそろっているほど、届出の要否と不足書類を早く整理できます。

届出の整理・書類作成を相談したい方へ

退職・人事異動・テナント責任者の交代に伴う、防火管理者の選任(解任)届出、消防計画の変更、管轄消防署の確認を、建物の状況に合わせて整理します。

行政書士萩本昌史事務所|防火管理・各種届出の相談はこちら

建設業許可の新規取得・更新・変更届など、建設業許可に特化した手続きは、建設業許可専門サイトをご覧ください。

まとめ:変更予定が分かった時点で、後任と消防計画を同時に整える

防火管理者の変更は、前任者を解任し、後任者を選任する届出です。正式な書類名は防火・防災管理者選任(解任)届出書で、後任者の資格を証明する書面を添付します。防火管理者の交代に伴って消防計画、避難経路図、連絡網、訓練体制が変わる場合は、消防計画作成(変更)届出書も忘れずに確認します。

重要なのは、退職や異動が完了してから慌てて書類を作るのではなく、変更予定が分かった段階で、建物の管理権原・資格・提出方法を整理することです。判断に迷う場合は、まず管轄消防署へ相談し、届出の要否と必要書類を確認しましょう。

選任(解任)届出と消防計画変更届の違い

二つの届出は目的が異なります。選任(解任)届出書は「誰を防火管理者にするか」を消防機関へ知らせる書類です。一方、消防計画作成(変更)届出書は、避難・通報・初期消火・訓練・従業員の役割など、「建物をどのように管理するか」を届け出る書類です。

防火管理者が交代し、消防計画の作成責任者や自衛消防隊の編成も変わるなら、両方を同時に提出するのが基本です。逆に、担当者は変わらず、訓練日程や連絡網だけを変更する場合は、消防計画作成(変更)届出書のみで足りる場合があります。書類名が似ているため、前回の控えと変更箇所を並べて確認すると、提出漏れを防げます。

また、届出を提出した後も、現場の従業員が新しい担当者を知らなければ実効性がありません。朝礼やテナント会議で周知し、消防計画の保管場所、緊急連絡先、訓練の予定日を共有しておきましょう。

防火管理者の変更届に関するよくある質問

Q1. 防火管理者が退職したら、変更届だけでよいですか?

A. 前任者の解任と後任者の選任を届け出る必要があります。消防計画や連絡網も実態に合わせて変更し、消防計画作成(変更)届出書が必要か確認してください。

Q2. 防火管理者は変わらず、会社の担当者だけが変わった場合は?

A. 実際の防火管理者が変わらないなら、選任(解任)届出が不要な場合があります。ただし、消防計画の連絡先や担当部署が変わる場合は、消防計画の変更を確認します。

Q3. 防火管理者の変更届はどこに出しますか?

A. 防火対象物の所在地を管轄する消防署です。東京都では窓口・郵送・電子申請が案内されていますが、建物や資格の状況により手続方法が異なるため、最新の東京消防庁案内をご確認ください。

※本記事は2026年8月時点で確認できる東京都の公開情報をもとにした一般的な解説です。建物の用途、規模、管理権原、テナント構成などにより必要な手続きが異なる場合があります。個別案件は管轄消防署または専門家へご確認ください。

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